【解説より抜粋】
新渡戸もいうように日本人の道徳律は儒教に負うところが大であるが、孔子はそれを『五常の徳』を主体として、さらには忠・孝・悌(てい)を合わせた『八つの徳』で”人の倫”を説いてきた。
五常の徳とは、『仁・義・礼・知・信』のことであり、簡潔にいえば、『仁』とは思いやり、『義』とは正義の心、『礼』とは礼儀・礼節、『智』とは叡智・工夫、『信』とは信用・信頼のことである。そして『忠』とはいつわりのない心、『孝』とは父母を大事にすること、『悌』とは年長者に従順なことを言う。
具体的にいうなら、『人にやさしくあれ』『正直であれ』『嘘をつくな』『卑怯なことをするな』『約束を守れ』『弱いものをいじめるな』『親孝行をしろ』『兄弟仲良く』といったことで、これらの想いを『良心』というのである。
なぜ、武士道は多くの徳目のなかで『義』をトップの支柱に置いたのか。
その理由の第一は、人としての正しい道である『義』が、他の徳目とくらべた場合、もっとも難しく、”治世の術”としていちばん重要だったからである。
なぜなら、『義』はサムライのみならず、いかなる人間においても、どのような社会にあっても、人の世の基本となるもので、もしこの『義(正義)』が守られなければ、うそが飛び交い、不正がはびこり、 平穏な秩序ある社会など築けないからだ。
つまり、『正義』こそは、人間が社会的動物として生きるうえでの普遍的な根本原理なのである。
【感想】
いろいろ理屈っぽく考えがちだと最近思う。
本来はもっと自分の気持ちに正直に生きて良いはずだ、と思った。
0 件のコメント:
コメントを投稿