2009.11.12に行われたコンピュータ&ネットワーク EXPO'09 広島 カンファレンスレポート その2
【演 題】 クラウドコンピューティングセミナー
【テーマ】「今こそ改革の時期~クラウドコンピューティングが会社を変える!~」
【講 師】 富士ソフト株式会社 ソリューション事業グループ・クラウドユニット長 間下 浩之 氏
<概要>
クラウドコンピューティングの説明とFUJISOFT×Googleのコラボレーション事業の紹介。
<詳細>
まず、クラウドコンピューティングについて基礎的な説明があった。パブリッククラウドとは?プライベートクラウドとは?
SaaS、PaaS、HaaSなどのX as a Serviceの形態について解説。途中、米ガートナーの調査によると50%の企業が今後12ヶ月以内に企業内システムをクラウドに移行したいという結果となったというコメントもあった。
FUJISOFT(以下、FS)では、GoogleAppsの企業向け導入支援を行っている。企業向けのPremiumEdition(個人で利用しているものはStandard Edition)では、メールアドレスも自社ドメインが利用できるほか、Standard Editionにはない機能も提供されている。オプションではあるが、メールアーカイブの機能も利用可能となっている。
これまでの自社運用のメールシステムに比べて、1ユーザあたりの料金は月額500円とコスト面で非常に有利となっている。メール容量も1ユーザあたり25GB利用できるなどハード面でのメリットも大きく、スパム対応では、Googleは非常に評価が高いためセキュリティ面でのメリットも大きい。(もちろんサーバ管理費もいらない)
FSはもちろんFS経由で日本の企業にも導入が進んでおり、海外では世界的に有名な企業が多く導入している。Salesforce.comもそのひとつだった。
さらにFSでは、GoogleAppsだけにこだわらず、MicrosoftのAzure、AmazonのAWS(Amazon Web Service)の良いところを組み合わせたインテグレーションサービスを提供するビジネスも計画されていた(FSaaBIS:FUJISOFT Softwear as a Buisiness Integration Service)。
また、クラウドポータルサイトも開発中である。Googleのサービスは個人向けに始まったこともあり組織の中で運用するための機能がまだ少ない。このためFSでは、それを補完するための機能提供を計画している。SSO(シングルサインオン)によるユーザー管理やセキュリティポリシー機能、ワークフローなどの機能を提供予定であり、開発言語にはRubyを使用している。
<所感>
大手ディベロッパーのメリットをうまく抽出し、足りない機能を補完して市場に提供していく。独立系のソフトウェア会社のメリットを存分に生かした戦略となっていたと思った。
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